あついコーヒーとぬるい二人。 

遠距離生活の姉妹、どうしてこんなに仲良いのか

親知らず日誌【ベロが…ベロがどこにあるか分かりゃないよ編】

右目の目じりからこめかみまで、涙がスーッとつたっていく感覚で目が覚めた

 

 

 

なんか多分名前も呼ばれてた気もする

(事前に、「術後は麻酔の覚め具合を確認するために大きな声で名前を呼びます」と教えられていた)

 

涙が流れたのは、鼻に挿してたチューブを抜いたからだったのかな

 

 

 

 

 

 

あ…終わったのか…とぼんやり思いながら、指示に従って看護師さんの手をぎゅっと握りました

(これも、麻酔の覚め具合を確認するために行う手順の中に入ってたやつ)

 

 

終わった…終わったのか…とぽやぽやしてたら、「まだねむい?」って聞かれたから素直にうなずいたんだけど

 

そっからまた怒涛の出荷作業が始まってじわじわ覚醒していきました

 

 

 

 

「せーの!」で手術台からストレッチャーに乗せられ移動

 

回復室まで運ばれて、また「せーの!」でベッドに移動

 

ぼんやりした頭で、すみませんねぇ4~5人がかりで運んでいただいちゃって…などと思いました

なんやかんやいじったのは口の中だけなのに、やっぱり全身麻酔となると終わった後輸送するだけでもこんなに大がかりなのね…

当たり前といえば当たり前のことなんだろうけど、改めてあたしは「手術」をしたのだな…と実感

 

 

そして心底ほっとした

終わったんだ…!!

 

頭の芯の部分では「終わったぜイェーーー!!」て感じなのに、身体に力が全く入らなくて不思議だった

 

 

 

 

 

 

ベッドに移ってからは回復室で安静にして様子をみる1時間

看護師さんが血圧とか色々測って、「何かあったら呼んでくださいね」と、ナースコールのボタンを左手に握らせてくれました

優しい…

 

点滴とか天井とか眺めてぼんやり

 

 

 

 

で、このあたりから自分の口とその周辺の状態に意識が向き始めたんだけど

 

 

とりあえず自分の舌がどうなってるのか、というよりどこにあるのか全く分からない

感覚がない

下唇も感覚がないというか、ビリビリ痺れてる感じ

…ん、いやちがうな、下唇から下、あごのあたりも感覚がない…!

口、半開きっぽい気がするけど上手く閉じないぞ

てかまじで俺のベロはどこだ

 

 

なんだこれ…なんだこれ…と思いながらそっと自分の顔をさわってみたけど、やっぱりあごのあたりは感覚がない

すげぇぇ!なにこれー!

 

 

1時間後、「様子はどうですか?」と看護師さんに聞かれたとき全然上手く喋れなかった

ろれつが回らないし、舌がビリビリしてて

「ベ、ベロが、どこにありゅか分かりゃやい感じれ…」みたいな笑

 

まだ局部麻酔が残ってて、麻痺とかしびれみたいなのがあるみたいですねとのこと

「夜ごはん大丈夫ですかね、舌噛んじゃったりしたら大変だから…」と言われた

 

 

 

とにもかくにも、ようやく病室へ帰還することに

 

「まだ薬が残っててフラフラするかもしれないから、ゆっくりゆっくり立ってから歩いてくださいね~」

看護師さん本当に優しいなあ…

 

立ち上がるとき、たしかにちょっとフラーってなった

立ちくらみの後みたいな感じ

 

 

病室に戻る前にお手洗いへ

起き抜けで看護師さんにおしっこ提出して量とか色とか見てもらう儀式、今冷静に思い返すとすごいな

(術後の身体のチェックだからとても大事なことなんだけども)

 

まだ頭がそこそこぼんやりしていたのもあって、このあたりはもう言われるがまま指示されるがまま

 

 

 

 

病室に戻って、改めて口の中の状態どうですか~のやり取り

出血もないし大丈夫ですね、と確認してもらって

「じゃあ1回うがいしてみましょう」

 

え!もう!?

いけんの??やれんの??

こわいんですが!!

 

「傷も痛むでしょうし痺れが残ってるから水こぼれちゃうと思うんですけど、口に水ふくんですぐ出す感じで大丈夫ですからね~」

 

グビ、ダバ~みたいなうがいを看護師さんに見てもらうという照れイベントも終えて、あとはもう夜ごはんまでのんびり

 

このあたりで痛み止め1回飲んだ

 

「身体に残ってる薬を抜くためにも、今日はたくさん水分とってくださいね」と指示

手術終わってからも、心がけることとかあるんだね

 

 

 

 

顔の感覚が少しずつ戻ってくると共に、じわじわと傷の存在も気になってくる

うーん、痛いねやっぱり…とは思ったけど

 

…思ったより我慢できるな?

さては、けっこう平気だな??

 

たくましい想像力で事前にありとあらゆるひどいイメトレをしてきたおかげか、案外大丈夫だなという手ごたえがありましたね

 

そして何より、手術を乗り切った(あたし寝てただけだけど)安堵と開放感で気分良かったから、「痛いのくらい全然我慢できるっす!うす!」みたいな気持ち

 

 

それよりも、挿管の余韻で喉の違和感がすごくて、しょっちゅう咳き込んでしまうほうがしんどかった

看護師さん曰く、挿管の影響もあるし手術中は口開けっぱなしだから喉も乾くし、何日間か喉がイガイガする感じが残る人は多いとのこと

 

 

 

少しあとに執刀医の先生が病室に来てくれて、どんな感じですかーとお話

この先生は最初の診察からずっとお世話になってて、丁寧だし優しいし声がめちゃくちゃ良くて大すき

入院手続きの前の診察は都合で別の先生だったから、そのときのことも合わせて少し長めに話した

そのおかげもあって、ちょっと口が動くようになってきた、!

 

 

 

 

ベッドでぼんやりしてたら同部屋のお姉さんも手術を終えて帰還!おつかれさま!

やや調子悪そうで、「なんか寒い…」と言ってた

それを聞き逃さず看護師さんがすぐもう1枚掛布団持ってきてくれて、優しさのかたまりだな…本当に…

 

 

 

 

夕方からは、夜勤の看護師さんとバトンタッチ

ああ、なんかちょっとさみしい

お世話になりました…お昼の看護師さん…

 

 

夜勤の看護師さんも明るくて優しくて元気な人!

 

 

 

 

 

 

 

18時、夜ごはん

 

思ったより普通のごはんが出てきて意外だった

おかゆと、やわらかいおかずたちと、お味噌汁

 

 

ヨッ!待ってました!といきたいところだけど、やっぱり口の中は痛いわけで

しかもまだちょっと下唇痺れてる

 

ウ!ウゥ…などとうめきながら、30分くらいかけてノロノロ食べました

 

 

痛いのと怖いのとで口元に上手く力が入らなくて、傷に触れないように口の中心でごにょごにょすりつぶして食べた感じ

味はちゃんと分かった、美味しかった

 

 

 

 

 

 

手術した日はお風呂入れません!

ごはん食べたらもうほとんどすることなくなった

テレビ観たり本読んだり、翌日の退院に向けて少し荷物まとめたり

 

 

寝る前に看護師さんが来て体調チェック

 

入院してからもう何度体温を測ったことだろう

これはコロナ禍だからなのか、それとも入院するともれなくこんな感じなの??

 

 

痛み止めは4時間おかないと飲めないんだけど

寝る前にもう1回飲めますよ~どうします?と言われて、あぁそういえば痛いんだ、お薬ください!となった

やっぱりわりと我慢できる痛みかもしれん

 

 

 

 

22時消灯

 

疲れたなぁという気持ちと、でも緊張から解放されて変に興奮状態っぽい感覚もあってなかなか寝つけず(病室のベッドがわりと硬かったせいもある)

ゴロゴロ転がりまわってるうちに0時過ぎてた

 

 

夜中も何度か目が覚めちゃって、しかもすごく寝汗をかいた

そんなに暑かったわけでもなかったんだけど

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで次回、【久々のシャバの空気!退院!編】